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出向社員について


出向社員は専任技術者・経営業務の管理責任者になれるのか?

出向社員であっても出向先への常勤性が認められれば、営業所ごとに置く
「専任技術者」または「経営業務の管理責任者」になることはできます。

出向社員が経営業務の管理責任者になる場合は、出向先の常勤の役員に加入する必要があり、別途法人の変更登記申請が必要となります。

また、既に出向元の専任技術者である場合や経審上の技術者登録がなされている場合は、出向先の技術者に重複してなることはできませんので、事前に出向元の会社が、当該技術者の登録を削除する変更届を提出しておく必要があります。

出向の形態は一般的に在籍出向と転籍出向がありますが、転籍出向は事実上の退職・就職であるため、転籍出向の方が実務上多いケースとなります。

親会社から子会社に出向する場合、社会保険等は親会社のままで出向するというケースがよくあります。この場合でも、出向先での常勤性・在籍確認の書類となる出向協定書や出向契約書の中に、社会保険料等の負担や賃金報酬の支払いなど、出向元と出向先との負担割合等は必ず明確に記しておくことが必要となります。

他社からの出向社員の雇用および常勤性を確認する資料は、一般的に次のようなものがあげられます。

  1. 出向元と出向先との間で締結された出向契約書・覚書
  2. 出向協定書及び出向辞令
  3. 出向元の社会保険被保険者証の写し
  4. 出向元の賃金台帳、出向先の出勤簿の写など

出向先との雇用関係、賃金などの負担関係を確認書類として提示を求められることもあります。管轄する自治体により確認資料が異なりますので事前に必ず確認しましょう。
専任技術者として認められた場合には、経営事項審査の技術者登録や入札関係でも技術職員として評価されることになります。

ただし、現場に配置される「主任技術者」や「監理技術者」については、
直接的かつ恒常的な雇用関係にあることが必要とされており、
出向社員が主任技術者・監理技術者になることは認められておりませんので注意が必要です。

主任技術者と監理技術者


主任技術者・監理技術者とは

建設業の許可を受けている建設業者は、元請・下請を問わず請け負った建設工事を施工する場合、その建設現場における技術上の管理をつかさどる者として、必ず「主任技術者」を置かなければなりません。

発注者から直接工事を請け負った特定建設業者が、その建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金が4,000万円(建築一式工事の場合は6,000万円)以上になる場合は、その工事現場における技術上の管理をつかさどる者として、主任技術者に代えて「監理技術者」を置かなければなりません。

「主任技術者」とは、一般建設業の営業所ごとに置く専任技術者の資格と同一です。
「監理技術者」とは、特定建設業の営業所ごとに置く専任技術者の資格と同一で、指定建設業(土木・建築・管・鋼構造物・舗装・電気・造園)の場合は一定の国家資格者に限定されます。

主任技術者の職務は、建設工事の施工にあたり、施工計画を作成し、具体的な工事の工程管理や工事目的物、工事用資材などの品質管理を行い、工事の施工にともなう公衆災害などの発生を防止するための安全管理を行うことです。

監理技術者は、以上の職務に加え、建設工事の施工にあたり、元請業者として下請業者を適切に指導監督するという総合的な機能を果たす必要があります。
例外的に、近隣する工事現場であれば、複数の工事現場の主任技術者や監理技術者になることが認められる場合もあります。

建設業許可を受けている本店や各営業所の「専任技術者」は、原則として現場に配置する主任技術者または監理技術者になることはできません。例外的に、工事現場と営業所が近接している場合であれば、専任を要しない主任技術者や監理技術者になることができるとされています。

技術者の工事現場の専任

主任技術者または監理技術者は、請負金額が3,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上の「公共性のある施設・多数の者が利用する施設・工作物に関する重要な建設工事」については、工事現場ごとに専任でなければならないとされています。

この「専任」とは、他の工事現場の主任技術者または監理技術者との兼任は認められないことをいいます。
よって、原則として専任の主任技術者または監理技術者を常時継続的にその建設工事現場に置かなければなりません。

工事経歴書に記載する配置技術者については以上の事を十分に注意しましょう。

指定7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園)

※工事現場の専任・・・(公共性のある工作物に関する建設工事であって、請負金額が3,500万円以上となる工事 (建築一式の場合7,000万円))

特定建設業

元請工事における下請金額合計4,000万円以上 (建築一式の場合6,000万)

→ 監理技術者(1級国家資格者、大臣認定者)
→ 主任技術者(1・2級国家資格者、指定学科卒業+実務経験者、10年以上の実務経験者)

一般建設業

元請工事における下請金額合計4,000万円以上 (建築一式の場合6,000万)

→ 主任技術者(1・2級国家資格者、指定学科卒業+実務経験者、10年以上の実務経験者)

その他の21業種

※工事現場の専任(公共性のある工作物に関する建設工事であって、請負金額が3,500万円以上となる工事 (建築一式の場合7,000万円))

特定建設業

元請工事における下請金額合計4,000万円以上

→ 監理技術者(1級国家資格者、指導監督的実務経験者)

元請工事における下請金額合計4,000万円未満

→ 主任技術者(1・2級国家資格者、指定学科卒業+実務経験者、10年以上の実務経験者)

一般建設業

元請工事における下請金額合計4,000万円未満

→ 主任技術者(1・2級国家資格者、指定学科卒業+実務経験者、10年以上の実務経験者)

出向者は主任技術者・監理技術者になれるのか?

現場に配置される「主任技術者」「監理技術者」は、直接的かつ恒常的な雇用関係にあることが必要とされており、在籍出向など出向者がなることはできません。

なお、営業所ごとに置く「専任技術者」や「経営業務の管理責任者」については、出向先への常勤性が認められれば出向者でもなることはできます。

欠格要件について

一般建設業の要件のページでも欠格要件については概要を説明していますが、これを知らずに許可申請をして不許可となった場合でも一度支払った手数料証紙代は返ってきませんので、改めて欠格事由について詳しく説明します。

欠格要件については、申請者が法人である場合は当該法人・非常勤役員を含む役員・支配人・営業所の代表者、申請者が個人の場合はその者・支配人・営業所の代表者が以下の内容に該当していないことが必要となります。

  • 建築士法、宅地建物取引業法等の規定により不正又は不誠実な行為を行ったことをもって免許等の取消処分を受け、その最終処分から5年を経過しない者である場合
  • 暴力団の構成員である場合、暴力団による実質的な経営上の支配を受けている者
  • 許可申請書又はその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり又は重要な事実の記載が欠けている場合
  • 成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ない者

    POINT

    成年被後見人等とは、精神上の障害により判断能力を欠く状況にある者として家庭裁判所の後見開始の審判を受けた者等をいい、本人の行為能力は制限され自ら契約行為等が行えないこととなっています。

    POINT

    破産宣告を受けても復権を得れば欠格要件には該当しません。「復権を得る」とは、免責許可の決定が確定したときや債権者の同意による破産手続廃止決定が確定したときなどの場合をいいます。

    POINT

    債務整理などは欠格事由には該当しません。

  • 不正の手段により許可を受けたこと、営業停止処分に違反したこと等によりその許可を取り消されて5年を経過しない者

    POINT

    許可の取消処分を受けた法人の役員が、その5年以内に別法人を立ち上げ許可を受けようとする場合などがこれに該当します。

  • 許可の取消処分を免れるために廃業の届出を行い、その届出の日から5年を経過しない者
  • 許可の取消処分を免れるための廃業の届出を行った事業者について、許可の取消処分に係る聴聞の通知の60日以内に当該法人の役員等又は個人の使用人であった者で、当該届出の日から5年を経過しない者
  • 営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
  • 営業を禁止され、その禁止の期間が経過しない者
  • 禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

    POINT

    執行猶予中の場合は、まだ刑を受ける可能性があるので欠格要件に該当します。
    執行猶予の期間が満了した場合、始めから判決がなかったことと同じことになりますので欠格要件からは外れます。

  • 建設業法又は一定の法令の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その刑の執行が終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理が上記のいずれかに該当する者

建設業許可の要件チェック


1.経営業務の管理責任者について

  • 許可を取得しようとする業種について、個人事業主/法人の役員の経験が通算5年以上ある。
  • 許可を取得しようとする業種以外について、個人事業主/法人の役員の経験が通算6年以上ある。
  • 許可を取得しようとする業種について、個人事業主/法人の役員に準ずる地位にあって、通算6年以上の経営業務の補佐経験がある。
  • 上記の期間分の実績証明として、取得したい業種の請負契約書(注文書・請書など)および確定申告書を証明期間分提示できる。
  • 上記の期間の証明者が前勤務先の法人の場合、その証明者の押印、印鑑証明書、証明期間の実績証明として前会社の決算変更届などを提示できる。
  • 法人の場合、常勤であることの証明として社会保険被保険者証などを提示できる。

2.専任技術者について

  • 取得したい業種について、資格免状などを取得している。
  • 取得したい業種について、資格免状がない場合、10年以上(指定学歴を証明することで3年または5年に軽減されることもある)の実務経験を証明できる。また、10年以上の実績がわかる請負契約書などを提示できる。
  • 実務経験の証明者が過去の勤務先会社の場合、その証明者の押印、印鑑証明書、証明期間の実績証明として前会社の決算変更届などを提示できる。
  • 法人の場合、常勤であることの証明として社会保険被保険者証などを提示できる。

3.営業所について

  • 営業所が賃貸借の場合、賃貸借契約書を提示できる。
  • 借主が申請者名義であり、使用目的が事業所として使用可能である。
  • 賃貸借契約書がない場合、貸主の使用承諾書などを提示できる。
  • 営業所が自己所有の場合、建物の登記簿謄本などを提示できる。
  • 営業所が個人所有で申請者が法人の場合、法人に対しての使用承諾書を提示できる。

4.財産的要件について

  • 一般建設業の場合、純資産額の合計が500万円以上ある。
  • 上記以外の場合、500万円以上の残高証明書を提出できる。

5.欠格事由について

  • 個人事業主/法人の役員/支店長等全員が欠格要件に該当していない。
  • 個人事業主/法人の役員/支店長等全員の身分証明書、登記されていないことの証明書を提出できる。

6.その他の要件について

  • 兵庫県の場合、NTTなどの電話料金の請求書領収書・通知書などを提示できる。
  • 電話の名義が申請者以外の場合、電話番号の使用承諾書を提出できること。
  • 法人設立まもなくで決算期がきていない場合、法人設立届・開業届などを提示できる。

※要件には該当しているものの証明する書類が集まらないがために、許可取得を一度はあきらめた方が多いのではないでしょうか。
 
そのような方は当事務所の無料出張査定を一度ご利用ください。

【大阪府】新規許可確認書類


(1)経営業務の管理責任者の経営経験の確認

経営業務の管理責任者としての経験の場合

法人の役員又は個人事業主等として、5年又は6年以上建設業の経営者としての経営経験があったことを確認するための書類

ア 法人の役員としての経験を確認するための書類(以下全ての書類)

  • 当該法人の役員としての経験年数分の商業登記簿謄本(役員欄の閉鎖謄本等)
  • 当該法人の経験年数分の法人税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある別表一+決算報告書+役員報酬手当及び人件費等の内訳書
  • 当該法人の経験年数分の建設工事の内容、請負金額及び工事期間が確認できる工事契約書、注文書又は請書、請求書等

イ 個人事業主としての経験を確認するための書類(以下全ての書類)

  • 個人事業主としての経験年数分の所得税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある第一表
  • 個人事業主としての経験年数分の建設工事の内容、請負金額及び工事期間が確認できる工事契約書、注文書又は請書、請求書等

ウ 過去に建設業の許可を受けていた建設業者(現在も引き続き建設業の許可を受けている者を含む。)での経験を確認するための書類

過去に経営業務の管理責任者として証明されている場合(以下の書類)
  • 建設業許可申請書の一部(受付印又は確認印のある表紙及び経験年数の証明期間に該当する経営業務管理責任者証明書(様式第7号))又は変更届の一部(受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき及び経営業務管理責任者証明書(様式第7号))
過去に経営業務の管理責任者として証明されていない法人の役員又は個人事業主における経験の場合(以下全ての書類)
  • 建設業許可通知書(経験年数分)
  • 建設業許可申請書の一部(受付印又は確認印のある表紙及び経験年数の証明期間に該当する経営業務管理責任者証明書(様式第7号))又は変更届の一部(受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき及び経営業務管理責任者証明書(様式第7号))
  • 決算変更届の一部(直近に提出された受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき)
  • 法人の役員の場合は、当該法人の役員としての経験年数分の商業登記簿謄本(役員欄の閉鎖謄本等)
支店長等における経験の場合(以下全ての書類)
  • 建設業許可通知書(経験年数分)
  • 建設業許可申請書の一部(受付印又は確認印のある表紙、営業所一覧表(様式第1号別紙2)及び建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表(様式第11号))
    ただし、平成21 年4 月1日の改正様式以前にあっては、営業所一覧表(様式第1号別紙2)に代えて建設業許可申請書別表
  • 変更届の一部(受付印若しくは確認印のある表紙又は完了通知のはがき、変更届出書(様式第22号の2)及び略歴書(様式第12号又は13号))
  • 決算変更届の一部(直近に提出された受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき)

補佐経験の場合

許可を受けようとする建設業に関し経営業務の管理責任者に準ずる地位(使用者が法人である場合においては役員に次ぐ職制上の地位をいい、個人である場合においては当該個人に次ぐ職制上の地位をいう。)にあり7年以上経営業務を補佐した経験(申請する業種以外の補佐経験は、認められません。)を確認するための書類(1から4の全ての書類)

1.経営業務の管理責任者証明書(様式第7号)の証明者の3か月以内の印鑑証明書(証明者と申請者が同一の場合を除く。)

2.準ずる地位(職制上の地位)であることを確認するための書類(様式第7号経営業務の管理責任者証明書の証明者が法人の場合のみ)

  • 証明期間の組織図その他これに準ずる書類

3.申請する業種の経験年数を確認する書類(a又はbのいずれかの書類)

a 法人の役員の補佐経験を確認するための書類(以下のすべての書類)
  • 当該法人の補佐経験年数分の法人税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある別表一+決算報告書 ※電子申告の場合は、税務署の受信通知も必要です。
  • 当該法人の経験年数分の建設工事の内容、請負金額及び工事期間が確認できる工事契約書、注文書又は請書、請求書等
b 個人事業主の補佐経験を確認するための書類(以下全ての書類)
  • 証明者である個人事業主の補佐経験年数分の所得税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある第一表
  • 証明者である個人事業主の補佐経験年数分の建設工事の内容、請負金額及び工事期間が確認できる工事契約書、注文書又は請書、請求書等

※ 過去に建設業の許可を受けていた建設業者(現在も引き続き建設業の許可を受けている者を含む。)での補佐経験の場合は、a又はbの書類に代えて<経営業務の管理責任者としての経験の場合>の③の書類。

4.補佐経験の在職期間を確認するための書類(a又はbのいずれかの書類)

a 法人の役員の補佐経験を確認するための書類(以下のいずれかの書類)
  • (年金の)被保険者記録照会回答票
  • 雇用保険被保険者証
  • 雇用保険被保険者離職票
b 個人事業主の補佐経験を確認するための書類
  • 証明者である個人事業主の補佐経験年数分の所得税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある第一表及び事業専従者欄又は給料賃金の内訳欄に氏名・金額の記載がある書類

(2)専任技術者の技術者としての資格の確認

実務経験を要する技術者の場合

実務経験証明書(様式第9号)に記載された内容についての確認(1及び2)

1.実務経験が確認できる以下の場合に応じた書類

建設業許可を受けていない者からの証明の場合(以下の書類)
  • 実務経験の年数分の建設工事の内容、請負金額及び工事期間が確認できる工事契約書、注文書又は請書、請求書等
過去に実務経験で専任技術者として証明されている者の場合(以下の書類)
  • 建設業許可申請書の一部(受付印又は確認印のある表紙及び実務経験証明書(様式第9号))又は変更届の一部(受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき及び実務経験証明書(様式第9号))
建設業の許可を受けていた建設業者(現在も引き続き建設業の許可を受けている者を含む。)において実務経験で専任技術者として証明されていない者の場合(以下のいずれかの書類)
  • 建設業許可申請書の一部(受付印又は確認印のある表紙及び証明を受ける技術者の実務経験の期間が過去に証明を受けていた者の実務経験の期間を含む実務経験証明書(様式第9号)
  • 変更届の一部(受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき及び証明を受ける技術者の実務経験の期間が過去に証明を受けていた者の実務経験の期間を含む実務経験証明書(様式第9号))
  • 決算変更届の一部(受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき及び実務経験年数の証明期間に相当する工事経歴書(様式第2号))

2.実務経験証明書に記載された経験期間の在籍が確認できる次のいずれかの書類証明者と申請者が同一の場合又は過去に建設業者から証明を受けている者については原則不要としますが、場合により在籍の確認書類を求める場合があります。

  • (年金の)被保険者記録照会回答票
  • 雇用保険被保険者証
  • 雇用保険被保険者離職票
  • 証明者が個人事業主である場合は、証明者の所得税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある第一表+事業専従者欄又は給料賃金の内訳欄に氏名・金額の記載がある書類
  • 証明者の印鑑証明書(3か月以内のもの)

指導監督的な実務経験を要する技術者の場合

指導監督的実務経験証明書(様式第10号)に記載された内容についての確認できる書類(1及び2)

1.指導監督的実務経験が確認できる以下の場合に応じた書類

過去に指導監督的実務経験が必要な専任技術者として証明されている者の場合(以下のいずれかの書類)
  • 建設業許可申請書の副本の一部(受付印又は確認印のある表紙及び指導監督的実務経験証明書(様式第10号))
  • 変更届の副本の一部(受付印又は確認印のある表紙若しくは完了通知のはがき及び指導監督的実務経験証明書(様式第10号))
初めて指導監督的実務経験が必要な専任技術者として証明される者の場合(以下の書類)
  • 指導監督的実務経験の年数分の建設工事の内容、請負金額及び工事期間が確認できる工事契約書、注文書又は請書

2.指導監督的実務経験証明書に記載された経験期間の在籍が確認できる次のいずれかの書類

証明者と申請者が同一の場合又は過去に建設業者から証明を受けている者については原則不要としますが、場合により在籍の確認書類を求める場合があります。

  • (年金の)被保険者記録照会回答票
  • 雇用保険被保険者証
  • 雇用保険被保険者離職票
  • 証明者が個人事業主である場合は、証明者の所得税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある第一表+専従者給与欄又は給与支払者欄に内訳・氏名の記載がある書類
  • 証明者の印鑑証明書(3か月以内のもの)

(3)財産的要件の確認

一般建設業の場合

ア 自己資本の額が500万円以上である者

  1. 新規設立の企業にあっては創業時における財務諸表(開始貸借対照表)
  2. 1期目以降の決算を終了し確定申告期限を経過した企業にあっては、申請時直前の決算期における財務諸表及び確定申告書の下記の書類
    • (法人)法人税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある別表一+決算報告書+貸借対照表に未払法人税等が計上されていない場合は別表五(一)
    • (個人)所得税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある第一表+第二表+青色申告決算書又は収支内訳書+貸借対照表

イ 500万円以上の資金を調達する能力を有すると認められる者

  • 金融機関が発行する500万円以上の預金残高証明書(残高日が申請日前4週間以内)

特定建設業の場合

ア 新規設立の企業

新規設立の企業にあっては創業時における財務諸表(開始貸借対照表)

イ 1期目以降の決算が終了した企業

1期目以降の決算を終了し確定申告期限を経過した企業にあっては、申請時直前の決算期における財務諸表及び確定申告書の下記の書類

  • (法人)法人税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある別表一+決算報告書+貸借対照表に未払法人税等が計上されていない場合は別表五(一)
  • (個人)所得税の確定申告書のうち、税務署の受付印のある第一表+第二表+青色申告決算書+貸借対照表

※資本金の増資による特例
資本金の額について、申請時直前の決算期における財務諸表では、資本金の額に関する基準を満たさないが、申請日までに増資を行うことによって基準を満たすこととなった場合には、資本金の額に関する基準を満たしているものとして取り扱います。
この取り扱いは資本金に限ったもので、自己資本は財務諸表で基準を満たすことが必要です。

(4)営業所の要件確認等

新規申請の場合、以下の事務所の使用権利関係を確認するための書類が必要です。また、支店等を設置する場合は、これらの書類とあわせて支店長等の権限委任を確認するための書類が必要です。

事務所の使用権利関係の確認

ア 自己所有の場合

申請者及び法人の役員、個人事業主、個人の支配人が、事務所を設置する建物の2分の1以上を所有している場合、次のいずれか一つの書類

  • 建物の登記簿謄本(発行日から3か月以内のもの)
  • 固定資産評価証明書(発行日から3か月以内のもの)
  • 固定資産税・都市計画税の納税通知書(直近のものに限る)
  • 登記済証(権利書)
  • 登記識別情報通知
  • 建物の売買契約書

イ 賃貸等の場合

  • 賃貸契約書
  • 貸主の使用承諾書等(賃貸契約書の使用目的が居住用に限定されている場合や事務所禁止となっている場合又は申請者と借主が異なる場合等に必要です。)
  1. ※ 申請者が法人で関係企業が所有している場合は、その所有権を確認するために、別途、上記の<自己所有の場合>に記載している持参書類も併せてご用意ください。
  2. ※ 申請者が個人で、個人事業主の親族等が建物を所有している場合は、上記の<自己所有の場合>に記載している持参書類に加えて所有者の使用承諾書等の提示が必要です。
  3. ※ 上記に記載されている確認書類のほかに、必要に応じて使用承諾書等の提示を求める場合があります。

支店長等の権限委任の確認

法人の取締役会等又は代表取締役又は個人事業主からの建設業に係る請負契約の締結等、委任内容が確認できる「委任状」(支店長等が法人の役員又は個人の事業専従者である場合は不要です。)

(5)常勤性の在籍確認書類

経営業務の管理責任者、専任技術者、支店長等の常勤性の確認

常勤性の確認は、次の場合に応じた一覧表の書類で確認します。

  • 対象者が法人の役員又は従業員の場合 1又は2の書類(ただし後期高齢者医療制度被保険者にあっては2の書類)
  • 対象者が個人事業主の場合 3の書類(ただし後期高齢者医療制度被保険者にあっては4及び6の書類)
  • 対象者が個人事業の専従者の場合 3及び5の書類(ただし後期高齢者医療制度被保険者にあっては5及び6の書類)
  • 対象者が個人事業の従業員の場合 1又は2の書類(ただし後期高齢者医療制度被保険者にあっては、2又は5及び6の書類)

注1 役員就任直後又は従業員として雇用直後の者にあっては、次のとおりとします。

  • 役員就任直後の場合 7及び10の書類(ただし、役員就任後3か月目の報酬が未支給の方にあっては8及び10の書類)
  • 従業員として雇用直後の場合 7及び10の書類(ただし、雇用後3か月目の賃金が未支給の方にあっては9及び10の書類)

注2 対象者が次に該当する場合は、以下の書類が別途必要になります。

  • 75歳未満の後期高齢者医療制度被保険者の方は後期高齢者医療制度被保険者証
  • 外国籍の方は登録原票記載事項証明書
  • 出向者の方は出向協定書及び出向辞令
  • 役員報酬等の月額が10 万円未満の方又は給与の額が大阪府の地域別最低賃金(月額10万円を目安額とします)を下回る方であって、かつ代表者又は代表者と生計を一にする方は、健康保険被保険者証又は国民健康保険被保険者証、住民税課税証明書及び申請者の確定申告書類 ※法人の役員についても同様に確認します。
  • 住民票と実際の居所が異なる方は、居所を確認できる公共料金の領収書等

常勤性の確認書類一覧

  1. 健康保険被保険者証(申請時において有効なもの)+健康保険被保険者標準報酬決定通知書(直近年のもの) ※健康保険被保険者証が事業所名のない建設国保等の場合は、別途建設国保等の加入証明書も必要です。
  2. 住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用)+住民税特別徴収税額通知書(納税義務者用) ※双方とも直近年のものが必要です。
  3. 国民健康保険被保険者証(申請時において有効なもの)
  4. 直前の個人事業主の所得税の確定申告書(税務署の受付印のある第一表)
  5. 直前の個人事業主の所得税の確定申告書(税務署の受付印のある第一表+事業専従者欄又は給料賃金の内訳欄に氏名・金額の記載がある書類)
  6. 市町村の長が発行する住民税課税証明書(直近年のもの)
  7. 直前3か月分の賃金台帳等
  8. 役員報酬に関する役員会議事録
  9. 雇用契約書又は労働条件明示書(給与額が確認できるもの)
  10. 住民税特別徴収切替申請書(市町村の受付印のある控え)
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行政書士樋口祥弘

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